Mobile Link の同期アーキテクチャを使用するデータベースは、データ・セットを共有する複数のデータベースで構成されます。統合データベースをインストールして設定した後は、他のすべてのリモート・データベースで共有するすべてのデータのマスタ・コピーが統合データベースに格納されます。統合データベースは、通常は大規模サーバまたはラップトップ・コンピュータでホスティングされます。統合データベースに接続するすべてのデータベースを、リモートと呼びます。
モバイル・デバイスのサイズ制約と処理能力を考慮し、統合データベースにあるすべてのデータをリモート・データベースに格納することは基本的に不可能です。各リモート・データベースには、Mobile
Link ユーザが存在します。このユーザは、リモート・データベースで作成、保存するパブリケーションをサブスクライブします。パブリケーションには、リモート・データベースから開始したときにリモートと同期させるデータのサブセットが含まれています。アーキテクチャや必要な同期機能に応じて、統合データベースが同期プロセスを強制的に実行するように設定することもできます。このプロセスをサーバ開始同期と呼びます。
同期セッション中に、Mobile Link クライアント (リモート) は、Mobile Link
クライアントで最後の同期以降に更新、挿入、削除されたすべての行のリストを含むアップロードを用意して送信します。同様に、行をダウンロードする場合、Mobile
Link の同期サーバは、挿入、更新、削除を含むダウンロードを用意して送信します。これらの処理により、モバイル・デバイスが統合データベースにあるデータのサブセットを取得し、オフラインでアクセスできるようになります。